序章
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OVERTURE
序章

　この書物に書き記せしこと、我がソーサリアンの家に代々伝わりし奥義なれば、この書物手にしたる汝すなわち、我がソーサリアンの血を受け継ぎし者なると悟るべし。
　我が家系代々魔力を操りて、七惑星の神々に仕え天の宮に住みしが、ある時天の洞窟より邪悪なるもの逃げ去りて、この地上へ下りたり。我が祖先神々の命を受け、この邪悪なるもの滅ぼさんと地上に降りたるが、地上すなわち天の宮と違いて時の流れ早きものなれば、命の火たちまち燃え尽き、一代をもってこれを滅ぼせじと悟り、我が祖先地上に根を下ろし代々その意思を伝うものなり。
　汝、我がソーサリアンの血を受け継ぎて、この書物読みたるのちは、すみやかに祖先の意思受け継ぎて、邪悪なるもの滅ぼさんと欲すべし。
　しかるに邪悪なるもの強大なる魔力使いて、もはや人間なりたる汝、その力はなはだ及ばざるなり。さらば我がソーサリアンの家に伝わりし魔力の奥義、汝に伝えんと欲し、ここに書きとどめんと思いたるなり。
　されどこの魔力、いかに我がソーサリアンの血を受け継ぎし汝といえども、たやすく操れんと思うべからず。この魔力すなわち汝の全身全霊をもちいてかけたる荒わざなれば、汝心身、霊魂、知性、技術の鍛え極みならざれば、この魔力効果現さぬものと悟るべし。
　さらば汝ソーサリアンの力鍛えしために、この書物開きてのちに、汝に5つの試練与えしものなり。汝並びに汝と同じく我がソーサリアンの血を引きて、こころざし同じくする仲間集め、すみやかに5つの試練に挑戦すべし。
　我がソーサリアンの血を受け継ぐ者、天なる神々の加護にあずかれば、汝天なる神々の魔力召喚し、様々に組み合わせて、その力もちて5つなる試練乗り切るべし。汝、真の勇者なれば、天なる神々いかなる困難もこれを排除したりて、汝を守り助くなり。

　汝、真の勇者たりて、天の神々の加護あらんことを……。

 

天の宮にあらしめる七惑星の神々のこと、以下に書き示すなり。

§ APOLLO - 太陽神 §
太陽の神すなわちあらゆる生命の源なれば、生命力、活力、創造性、再生の力司るなり。その力あらゆる魔法の基本なるものなれば、初歩的な魔術より高等魔法まで、無限の力与え給うなり。またこの力、幸運なる星の神々の力とあい合わされば、すなわち万物を産みて創造せしむる力となり、この力戦いの神の力と合わされば、すなわち破壊の力となれり。また汝太陽の神と心通わすことによりて、体力及び活力を神より与え賜れるものなり。

§ DIANA - 月神 §
月の女神すなわち月、太陽の光受けて輝き、夜の闇明らかにせるものなれば、その力、闇の中にうごめきたる霊性なる魔もの退治せしむるに、欠くべからざるものなり。月の光すなわち太陽の光はね返したるものなれば、またものごとをはね返す魔力にもその力不可欠なり。また月の、海の干満を操れりことは、女神水をも司る力有するなり。されば水を用いし魔力すなわちその力必要ならしめり。また汝月の女神と心通わしたれば、魔力に対する抵抗力与えた賜れり。

§ MERCURY - 水星神 §
水星の神すなわちあらゆる知識と学問にたけ、知性、言語、コミュニケーションを司り、同時にものごとの移動にかかわりし神なれば、言語や時間、移動に関する魔術には、この神の力不可欠なり。また水星の神は風を操りて、ものごとを広く伝搬したる神なれば、風の力もちうる時、かならずその力必要ならしめり。 　この神のみわざ多岐に及ぶものなれば、この神の力と組み合わされし神々の力によりて、効果さまざまに変われり。汝、水星の神と心通わしたれば、汝のうちに知力及び魔法の攻撃力、与え賜れりものなり。

§ VENUS - 金星神 §
金星の女神すなわち導き、調和、均等、平和、浄化を司りし神なれば、汝争いを避け、平和なる道を選びしときに、必要なる魔力を与え給うものなり。またこの女神、太陽の神の力を得て、明けの明星、宵の明星となりて輝きしときは、浄化の魔力現れ、邪悪ことごとく洗い清めるなり。よってその力癒しの魔力に欠くべからざるものなり。また女神の調和、均衡たる力は、互いにあい反したる神々の力、合わせたる力現せるなり。汝、金星の女神と心通わせたれば、ものごとの巧みさ与え賜れるなり。

§ MARS - 火星神 §
火星の神すなわち戦いを司る神なれば、その力あらゆる攻撃魔力の核となるものなり。また破壊や滅びの力合わせ持ち、それすなわち火象にあい通じるものなり。またこの力、炎の突如発火したるがごとく、他の神々の力一つに集約せしめ、一気に放出したるパワー持ちたるなり。汝、火星の神と心通わせたれば、攻撃力与え賜れるなり。

§ JUPITER - 木星神 §
木星の神すなわち幸運、英知、正義、神々への祈りを司る神なれば、その力、汝を守りたる魔力及び、正義の力を発する核となるものなり。またこの神は太陽神に次ぐ力有せしものなれば、魔力の根源となりうる力持つものなり。この力太陽神の力と合わせるるときは、強大なる力となりて、治癒、復活の力現るるなり。汝、木星の神と心通わせたるときは、汝の霊性高まりて、防御力賜れるものなり。

§ SATURN - 土星神 §
土星の神すなわち死、暗黒、束縛を司るものなれば、不吉なる魔力用うるに、その力不可欠なり。攻撃には強大な力となりうるなれど、使い方誤りしとき、その呪い汝に返り来ると思うべし。この神大地の象に似たるところあらば、汝この神と心通わしたるときは、汝の人間性及びカルマに変化与えるものなり。

 

邪悪なるものについて以下に書き記さん。

　この世界に存在せる全てのものは、地・水・火・風・空の５つの元素より作られしなり。また人間の、地は骨であり肉であり皮であり、水は血流であり体液であり涙であり、火は体温であり活力であり、風は息吹であり、空は霊であり魂であり命であるごとく、この世の生きとし行けるものはみな、この地・水・火・風・空の五大元素が、あい合わさり調和したりて存在しえたり。
　しかるに邪悪なるものの作り操りし魔もの、地・水・火・風・空の何れかの要素の欠けたるにより、何れかの要素強まりしものたちなり。よってその邪悪なりしものたちの、その容姿、習性を知ることによりて、いずれかの象を持ちし魔ものかを、計り知ること可能なるなり。

§ 地象に属したるもの §
地を這いて、地上にて生まれ、死して土に還りしものは、みな地象に属したるものなり。ゴブリン、オーク、ドワーフ等の人の形をしたるもの、あるいはコカトライス、スコーピオン等の動物系のもの、地象なるものが多きなり。人間もまた地象なれば、それは祖先の楽園にて犯せし罪ゆえになり。

§ 火象に属したるもの §
燃えさかる炎、火山の溶岩より生まれしものども、みな火象に属したるものなり。ファイヤーエレメントのごとき炎の姿表せしものども、邪心を持ちたるイスリートのごとき、炎を武器としたる魔もの、火象たるもの多きなり。これらのもの、その資質によりて水を恐れ嫌うなり。

§ 水象に属したるもの §
水のごとき液体またはゼリー状の流動体をしたるもの、水の中をすみかとなしたるもの、みな水象に属したるものなり。スライム、オークジェリー等のヌルヌル、ヌメヌメしたる魔もの、クラーケンのごとき水中を生活の場としたるもの、半魚人のごとき両生類タイプの魔ものことごとく、水象たるものと思うべし。これらのものみな、火を恐れ、忌み嫌うなり。

§ 風象に属したるもの §
空を飛び、風に乗りたるもの、みな風象に属したるものなり。風象のほとんどの魔もの、空気にあい混じりて、その存在を明かさざるものなれど、唯一よこしまな心をいだきしダーク・シルフ、姿表せし風象たる魔ものと言えるなり。 　風象の魔もの、邪悪なる竜巻き、汚れたるカマイタチなどの空気を使いて攻撃をしかけるなり。これを倒すには魔力に頼らざるほかなし。

§ 空すなわち霊性に属するもの §
死せる霊魂、空中を漂いし魂など、本来実態なきものみな、霊性に属したるものなり。スケルトンのごとき怨霊の宿りたるがい骨、またはマミーのごときよみの世界に住めしものが、何かのかたしろにやどりたるもの、全て霊性に属すものと思うべし。これらの魔もの、この世のものならざれば、いかなるわざつかいたるか未知なるゆえ、くれぐれも注意すること忘るべからず。

 

魔法の効力及び用いかたについて書き記さん。

　汝を守護せしむる神々の力合わせ用いて、さまざまなる魔力現れん。その魔力、後に記せし120の力存在せしむれど、この書物よこしまなる心持ちし者の手におちしことかんがみて、その術の処方使い方等、あえて伏せるものなり。
　さらば汝、自らその魔力使い試み、その力いかなる魔力なるか悟りて、その処方自ら書き加うべし。それすなわち汝の試練の一部なれば、汝真の勇者ならんため、この魔力の奥義自らの力もちて解き明かすべし。
　汝、知恵あるものなれば、この謎すでに解き明かせしものと思えども、汝の旅立ちを祝いて、３つの鍵を汝に授けり。

§ 第一の鍵 §
この魔力、何かのかたしろに宿して用うるものなれば、汝まず魔力を宿せしかたしろを手に入れるべし。しかるのち、知恵在る者に頼みて、その魔力かたしろに封じ込め、あるいは魔力あるものを調合してもらうべし。但しこの魔力、先に延べたるごとく、汝の全身全霊を用いて行うものなれば、汝の資質、知性、体力、人間性等によりて、いかようにも変化するものなり。すなわち汝の力によりて、効力全て発揮できぬものもあると知るべし。

§ 第二の鍵 §
魔力すなわち神々の力によりて現れしものなれば、神々の支配しものによりてその性格形なすものなり。つまり火の魔ものの攻撃したるに、火の性格の魔力用うれば、火の魔ものたちまちその性格を増し、かえって魔力あだとなるなり。魔ものの習性悟りて用うべし。また汝知恵あるものなれば、その魔力いかなる効果現すかによりて魔力の性格を読み、加護を与えし神々の魔力を悟るべし。

§ 第三の鍵 §
七惑星の神々の加護ことごとく宿せし魔力は、これすなわち神聖にして、最強なる魔力と悟るべし。この力もっとも気高き魔力ならば、天から下りし邪悪なるものを、唯一打ち破りしものなればなり。

ソーサリアンのマニュアルを元に、文章・構成を編纂しています。

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