MERREGNON SOUNDTRACK-VOLUME 2
メレグノン サウンドトラック VOLUME 2

　SOUL FOOD MUSIC DISTRIBUTION（ドイツ）より発売された『MERREGNON』のオリジナルサウンドトラック第2弾。日本国内では、2004年にエインシャントの公式サイトにおいて輸入版が完全予約限定で販売された。翌年にはデックスエンタテインメントより日本版が正式に発売されている。日本版のジャケットは河崎淳氏のイラストに新装され、曲名とブックレットの翻訳もなされており、初回限定版ではジャケットイラストと同じ絵のオリジナル特製ステッカーが付いている。

　『MERREGNON（メレグノン）』は、ドイツ、スウェーデン、フィンランド、イギリス、アメリカ、日本など、世界各国のゲームミュージック作家たちによって音楽で描き出された架空のゲーム物語。ゲーム音楽家として活躍するドイツ人のThomas Böcker（トーマス・ベッカー）氏が中心となって1999年にスタートした三部作のプロジェクトであり、サンプリング音源を使用した第一作の『MERREGNON 1』が2000年に発表されている。VIDEO GAME WORLD SYMPHONYと銘打った第二弾の今作では、プラハ交響楽団とニューヨークフィルハーモニーが演奏する本格的なオーケストラ作品となっていて、日本からは古代祐三氏が参加している。これがきっかけとなって、2004年8月18日にドイツのLeipzig（ライプツィヒ）・Gewandhaus（ゲヴァントハウス）で行われたゲームミュージックのオーケストラコンサート「Second Symphonic Game Music Concert」ではFILMharmonic Orchestra Prague（フィルムハーモニック管弦楽団）が『アクトレイザー』のメドレー曲を演奏する運びとなった。また、今作品で共演しているドイツ人作曲家Chris Hülsbeck氏が2008年8月に行ったオーケストラコンサート『Symphonic Shades』では、古代氏がゲストとして参加しており、アレンジを１曲手がけている。

　このCDには、メレグノンの物語をイメージした楽曲がプロローグからエピローグまで20曲、ボーナストラックとして1曲の計21曲が収録されており、古代祐三氏は「Legend Of Magic（魔力の伝説）」と「Remembering Orgopta（オーゴプタ帝国の記憶）」の２曲を提供している。ブックレットでは、楽曲がイメージするストーリーが挿絵と共に詳細に描かれており、架空のゲーム作品と言う位置づけではあるものの、その世界観は本物のゲームに勝るとも劣らないほど作りこまれている。ちなみに、日本版のブックレットでは前述のストーリーが全て翻訳されているのはもちろん、前作『MERREGNON 1』のあらすじの他、登場人物・種族など世界観を理解するうえで必要な記載も追加されており、今作のプロデューサー兼ディレクターであるThomas Böcker（トーマス・ベッカー）氏からの日本へのメッセージも添えられている。