HOME ＞ SORCERIAN ＞ 冒険の書 ＞ 消えた王様の杖
| 冒険の書 | シナリオデータ | シナリオマップ |
ペンタウァの王国の歴史は、すなわち戦いの歴史だと言っても過言ではないだろう。太古の昔、人々がこの地に住みついて以来、モンスター達との血生臭い戦いが幾度となく繰り返されていた。しかしペンタウァの王国は、度重なる彼らの襲撃に膝を屈する事なく、自らの生活圏を守り続けたのだ。その勝利と栄光は、勇気ある人々の尊い犠牲と、『王様の杖』と呼ばれる宝物がなければ、得る事はできなかった筈だ。
『王様の杖』。それは歴代の王によって受け継がれてきた王の証である。この杖は選ばれた王が手にする事によって、彼の下にある人々と土地に平和をもたらすという不思議な力を持っている。絶対的な強さで遥かに人間を上回るモンスター達との戦いで、ペンタウァの王国が勝利を治めたその影に、『王様の杖』の存在があったのだ。むろんこの事は、歴代の王とその側近以外には知られていない重要な秘密であった。
しかし、いつの時代どんな場所にでも裏切り者はいるものだ。王に反感を持ったひとりの側近が、ペンタウァの王国の運命を左右する『王様の杖』の秘密を、国の北方にある洞窟に潜むモンスター達に漏らしてしまったのだ。この素晴らしい情報に、彼らが狂喜したのは言うまでもない。
ペンタウァの王国にまたしても訪れた戦いは、かつてない展開となった。過去の襲撃では人間を狂った様に殺していたモンスター達が、自分達に目もくれず城に突入して行く理由を、人々がどうして知り得よう。城内での戦闘を経験した事がないうえ、モンスター達の真の目的を知らない兵隊に。『王様の杖』を守るのは不可能だった。平和の源を奪われたペンタウァの王国は、日に日に荒廃していき、人々は不安と恐怖におののいていた。『王様の杖』を一刻も早く取り戻して欲しい、との布令を発した王の口調も沈みきっていて、以前のような威厳は全く感じられなかったのである……。
ペンタウァの王国に平和をもたらしていた『王様の杖』が、恨みを持つモンスター達によって奪われてしまった。それからというもの国の秩序は乱れる一方で、犯罪に走る者が後を絶たない。人々の不安と恐怖は爆発寸前で、今まで威厳を持ってペンタウァの王国を治め、人々を導いてくれた王さえも、絶望のあまり肩を落としている。彼が出した「太古の昔より我が地に安息の日々を与えてくれた、歴代の王より伝わる力持つ杖が、北の洞窟に潜む邪悪の集団の手に落ちてしまった。もし、この力ある杖を己れの腕で再びこの地に取り戻そうという者があれば、その卑賤を問わずほうびを取らし、その名を永く伝える」という布令に従って、一刻も早く冒険に旅立ち、北方のダンジョンのどこかに隠されている『王様の杖』を手にしてモンスター達から奪い返さなければならない。はたして、『王様の杖』を手にしてダンジョンから生還し、再びペンタウァの王国に平和を取り戻してくれる者はいるのだろうか……。
|
 | |
 |
* JEWEL ・菱形の宝石 ダンジョン内に立つ魔神像にはめ られている。魔神像からはずせるか もしれないが、その後の使い道は定 かではない。 | |
| * SCEPTER ・王様の杖 選ばれた王が持つ事によってその王が治める国や人々に平和を与えてくれる杖。ダンジョンのどこかに隠されている。 |
 | |
|
 | |
 |
* GNOME ・ノーム ドワーフに似た小型の人間型生き物である。暗闇でも視力が衰えない、インフラビジョンという能力を持っている。基本的には悪者ではないが、金や宝石が好きなのでそれで操られている場合がある。 | |
|
 | |
 |
・ゴブリン オークと同じ鬼族のモンスターだが、小型の鬼族なので、背丈は人間よりひと回り小さいぐらいである。だが、小型といっても性格は好戦的で、体に合わせた小さめの槍を用いて戦う。 |
 |
 |
・スケルトン 悪の力によって動かされている骸骨で、土の中から這い出し、起きあがってくる。 ダンジョンを歩く時は、足下に注意するべきだ。いつスケルトンの手が伸びてくるかわからないのだから。 |
 |
 "HYDRA"“ヒドラ” ドラゴンに似た巨体から、３本もの首を生やしたモンスター。その口から吐き出される炎は、人間を焼き尽くすには充分なものだ。ヒドラを倒すには３つの頭を全て切り落とさなければならない。 | ||
ソーサリアンのマニュアルを元に、文章・構成を編纂しています。
| │ │ │ |
↑ シナリオメニュー | │ │ │ |
1-2 失われたタリスマン ▼ |