MISTY BLUE
ミスティ・ブルー

　エニックスより発売された『ミスティ・ブルー』に特典として同梱されていた8cmシングルCDのミニオリジナルサウンドトラック。古代祐三氏の楽曲がゲームなどの特典として音楽CD等に収録されたのはこれが初めての事となる。

　『ミスティ・ブルー』は、1990年3月にPC-8801で発売されたアドベンチャーゲームで、7月にはPC-9801にも移植されている。プロデューサーは『アンジェラス』を手がけた伊藤慶子氏で、イラスト・美術総監修はアニメーターの恩田尚之氏が担当。そして、音楽にはこの当時フリーの立場だった古代祐三氏を起用している。

　収録しているのはPC-8801のサウンドボードII音源バージョン（FM6音＋SSG3音＋リズム6音＋PCM）で、曲数は3曲のみであり、フルサントラの『MISTY BLUE』が翌1991年に発売されている事もあって、試聴的な内容となっている。ただし、フルサントラの録音とは異なっている所も多く、例えば、「Hold me tonight」は、フルサントラでは「Misty Blue」とシームレスに繋がっているために省略されてしまった音があるが、このCDではちゃんとイントロから収録されており、テンポもやや速い。「Opening」は、フルサントラだと1ループのみなのが、このCDでは2ループ収録されており、テンポがやや遅い。また、「Catch the step」は、フルサントラの同曲と比べると音色やアレンジの違いが見受けられる。実際にゲーム中で鳴っているのはフルサントラに収録されている方のため、このCDに収録されているのは最終的に調整される以前のバージョンのものと思われる。