Falcom SPECIAL BOX '90
ファルコム・スペシャル・ボックス '90
| CD | 音楽配信 |
| Label レーベル |
Falcom Label ファルコムレーベル |
| Cover 前面 |
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| Release Date 発売日 |
1989/12/21 |
| Published by 発売元 |
KING RECORDS キングレコード |
| Catalog Number 型番 |
169A7717〜20 |
| Release Price 価格 |
\6,963 (\6,760) |
| Disc length 全長 |
Disc1 22:21 Disc2 18:29 Disc3 22:43 Disc4 23:55 |
キングレコードのファルコムレーベルより発売されたファルコム楽曲のアレンジ集。『Falcom SPECIAL BOX '89』に続くファルコムスペシャルボックスシリーズの第2弾。紙ケースに収納されており、特典としてリリアのイラストがプリントされた特製テレホンカードが付いていた。第3弾の『Falcom SPECIAL BOX '91』は翌年末に発売されている。
ファルコムスペシャルボックスの2作目となる今作は、同じくキングレコードのコナミレーベルの『こなみ すぺしゃる みゅ〜じっく 千両箱』と同時発売で、「２大レーベル大競演！」のキャッチコピーの下で両作品を対にしての大々的な広告が打たれていた。キングレコードのコナミレーベルは、ファルコムレーベルから遅れること約半年の1989年5月に設立されており、この年は両レーベルの年末特別盤が揃う初めての年となった。ちなみにこの二つのレーベルは型番（翌年からはKICAから始まる型番）が共通であり、千両箱はスペシャルボックス'90の[7717〜20]に続く形で、[7721〜23]の数字が充てられている。今回のスペシャルボックス'90は、異なる音楽ジャンルに分けられた4枚組のミニアルバムの構成で、前作に劣らない多彩で豊かなアレンジが収録されている。後のファルコムレーベルで人気となるアーティストの多くが初参加した作品でもあり、同レーベルの原点とでも言える内容になっている。各CDの詳細は以下の通り。
◎disc1 VOCAL
複数のボーカリストが様々なゲームから選曲された曲を歌うボーカル曲集。今回が初参加となる南翔子氏はTVアニメ「うる星やつら」の主題歌などを歌い、ソロCDも出すなど活躍していた歌手で、今作では「夢色の瞳」と「星空の誓い」の2曲を歌っている。なお、南氏は星空の誓いの元曲であるFEENAの別バージョンボーカル「女神たちの囁き」も後に歌っており、その曲は単独フルアルバムである『FEENA』に収録されている。「STAR TRADER」を歌うのは、南氏の実兄で元スペクトラムの渡辺直樹氏で、まるで同名ゲームの主題歌かのようなアレンジになっている。なお、渡辺氏は、『MUSIC FROM STAR TRADER』と『PLUS MIX VERSION』でベーシストとしてファルコムレーベル作品に参加した事があったが、ボーカリストとしては今作が初となる。1977年に来日したフィリピン・マニラ出身のジャズシンガー・チャリート氏も、今作が初参加であり、『ソーサリアン』の「エンディングI」を日本語バージョンと英語バージョンで歌っている。なお、チャリート氏は翌年にソロCDデビューも果たしており、現在（2014年）も活躍する国際的なアーティストへと成長している。歌詞カードには歌詞の他、各曲の楽譜とアーティストの簡単な紹介を記載。ちなみに、このCDの曲は全曲が『FALCOM VOCAL COLLECTION I』にて再録されている。
◎disc2 HEAVY METAL
2組のバンドによるヘヴィメタルアレンジ曲集。ANTHEMは、1981年に結成し1985年にキングレコードよりデビューしたヘヴィメタバンドで、ファルコム関連作品としては1986年12月に発売された『XANADU』にてオリジナルのザナドゥイメージソングを歌った事があった。その後はメンバーチェンジを繰り返しながら1992年まで活動しており、2000年に再結成して以降現在（2014）も活躍し続けている。このCDでは「HOLY FIGHTER」と「PROTECTERS 〜instrumental」の2曲を披露。「STRANGER IN THE NIGHT」と「LONELY SOLDIER」の2曲を歌うPresence Projectの構成メンバーは、ボーカルの岸本友彦氏、ギターの白田一秀氏、ベースの恩田快人氏の3名。この中でも特に岸本氏はファルコム作品と関係の深いアーティストで、1988年に制作されたアニメーション『OVA ザナドゥ』では音楽の演奏や主題歌を担当した事があり、オリジナルサウンドトラックも発売されている。また、後（1990年3月）に発売される『YsIII J.D.K. SPECIAL』ではJ.D.K. BANDを結成し、以後長い間ファルコムレーベルの”顔”として活躍する事となる。
◎disc3 New Age Music
藤澤道雄氏によるニューエイジアレンジ集。ピアノと弦楽器によるアコースティックな室内音楽で、後のヒーリングミュージックに通じるような静かで落ち着いた曲を奏でている。演奏者はM.FUJISAWA & SCORE SETとクレジットされており、藤澤氏はピアノを弾いていると思われるが、それ以外の楽器はの奏者は特に記載されていない。なお、藤澤氏のニューエイジアレンジは、翌年の『PERFECT COLLECTION Ys』シリーズにも入っており、藤澤氏単独のアルバムである『PREPRIMER』シリーズも発売されている。
◎disc4 イース・アニメ・スペシャル・サントラ
1989年11月に発売されたオリジナル・ビデオ・アニメーション（OVA）『イース 第1巻「序章」』のサウンド集。アレンジは、同OVA音楽監督で上記ニューエイジアレンジも担当した藤澤氏の手によるもの。音楽のみならず、OVA中の声優の声や効果音を交えながらの収録になっていて、発売されたばかりのOVAイースのプロモーション的な内容でもあった。同OVAのオリジナルサウンドトラックは1991年に『Ys DRAMATIC CONCERT』が出ており、こちらは効果音などが収録されていない純粋な音楽作品になっている。なお、演奏の“J.D.K.BAND”は、ギターが大橋真吾氏、キーボードが山本寛氏、ドラムが中井正剛氏の3名で構成されているこのOVAのみのバンドで、後に岸本氏によって結成されファルコムレーベルで人気を博したJ.D.K. BANDとは関連のない全く別のユニットである。
【第2回 日本ゲームミュージック大賞 第8位】(電波新聞社)
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